校正とは、被試験装置(DUT)と呼ばれる測定機器と、参照(測定)標準と呼ばれる基準器を使って実現 (測定) する値との間の関係(差)を確定する一連の作業を指し、遡及可能な方法で判定して文書化することです。
この比較結果は、さまざまな測定点での測定誤差を示し、絶対的または相対的な形式で提供される場合があります。測定機器を定期的に校正することにより、測定データの精度と再現性を確保できます。測定標準は、標準器を使って行います。
トレーサビリティとは、不確かさがすべて表記された切れ目のない比較の連鎖によって、決められた基準(国家標準または国際標準)に結びつけられ得る測定結果または標準の値の性質を指します。
計量トレーサビリティ
測定結果は階層化された測定機器間の比較を通じて決められた基準へと結びつけられます。つまり、より上位の校正機関が技術的な能力に関して評価され、正式に認められることになります。ドイツ国立物理工学研究所(PTB)は、校正に使用する標準メートル器など、計量業務に必要なあらゆる物理的および法的な計量標準を提供する、最上位の国家計量標準機関です。
校正とは反対に、調整とは、校正や検証の結果、基準とする計量器との偏差に対応して所定の指示値を示すよう測定機器に施す操作です。そのため、調整には測定機器の介入が必要となり、通常は機器に恒久的な変更が加えられることになります。
検証とは、測定機器が規定された要求事項を満たすことの客観的証拠を提示することです。
校正とは異なり、測定の不確かさは示されず、規定された範囲にあるかという合格か不合格の判定だけを行います。検証は、テスト信号によるセンサやトランスデューサ、I/Oモジュールなどの二次的な測定の変位量も含まれます。
標準化とは、食品の販売等で使用される測定機器であるはかりなど、放置すると無秩序化する事柄を秩序化して利益が公正に得られるようにすることです。標準化は、特定の機関が厳格な規則に則って実施します。