ifm圧力センサの測定セル技術概要

静電容量式セラミック測定セル型圧力センサの原理

圧力が加えられた時に、セラミックダイアフラムとベースボディの距離が変化し、2つの電極間の静電容量が変化します。この変位量を計測して圧力に換算し、標準産業信号を出力して圧力を計測します。

測定セルの特長

• 非常に丈夫で許容圧力・破壊圧力が高い
• 耐久性に優れ1億サイクル以上でもドリフトが発生しない
• 長期安定性に優れ繰返し精度が高い
• 封入液のないドライセルのためプロセス信頼性が高い

_メリット

• 圧力変動とキャビテーションに強い
• 腐食性媒体や研磨性粒子に強い
• 温度ドリフトの影響が少ない
• セラミックセルのため摩耗せず優れた疲労耐性

_{デメリット}

• 複雑なセル構造によるハウジングの大型化と高コスト
• プロセス接続のシーリングが必要
• 最大2.5 Mpaまでのガス圧測定に限られる

静電容量式/セラミック測定セルの圧力センサ

ダイアフラムシール測定セル型圧力センサの原理

ダイアフラムシール式は、直接センサにプロセス圧力を加えるのではなく、ダイヤフラムと封入液により圧力を検出します。センサ内部は、ダイアフラムにより接液部を隔てる構造になっています。ダイアフラムは柔軟性があり、圧力により変形します。ダイアフラムの中に封入された特殊な液体（オイルが一般的）により圧力を伝えて測定します。

測定セルの特長

• 耐熱温度が高い

_メリット

• コンパクトな前面埋込式
• 温度変化の影響を受けにくい

_{デメリット}

• ダイアフラムが高感度
• 圧力ピークによる損傷のおそれ
• ダイアフラムが損傷すると、封入液が漏れ出し、媒体を汚染するおそれ
• 金属製ダイアフラムは腐食のおそれ

ダイアフラムシール式測定セルの圧力センサ

ステンレス薄膜歪みゲージ型圧力センサの原理

金属薄膜歪みゲージの測定セルは、ステンレスダイアフラムに形成された歪みゲージで圧力を検出し、ホイートストンブリッジ回路を用いて電気抵抗を測定します。媒体により測定セルに圧力がかかると、ダイアフラムが変形し歪みゲージがたわみます。圧力に応じて変化するブリッジ回路の抵抗値を検出し、標準産業信号に変換・出力して圧力を計測します。

測定セルの特長

• 長期安定性に優れる
• シールがなくセルを接圧部に完全溶接
• 小型ボディで低価格
• 測定範囲最大60Mpa、ガス測定に最適

_メリット

• ステップ応答が早い
• バースト圧が高い
• 個別製作・大量注文に対応

_{デメリット}

• 圧力が大きく変動したりキャビテーションが発生するアプリケーションでは、ダンピングスクリューやリストリクタの使用を推奨

ステンレス薄膜歪みゲージ式測定セルの圧力センサ

ピエゾ抵抗式測定セル型圧力センサの原理

圧力や引張によって材料の電気抵抗が変化する現象が、ピエゾ抵抗効果です。この抵抗の変化をブリッジ回路（R1 - R4）で検出し、標準産業信号に変換・出力して圧力を測定します。

測定セルの特長

• 測定セルコーティングにより負圧と異物に強い
• 空気圧用センサ向け

_メリット

• 検出素子が小さい

_{デメリット}

• 空気圧と不活性ガス測定専用

ピエゾ抵抗式測定セルの圧力センサ