PROBAT / Bauermeister – コーヒー豆粉砕機のデジタル化
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概要 PROBATと子会社Bauermeisterは、IO-Link技術によりコーヒー豆粉砕機のデジタル化を推進しています。これにより、省配線化・設置工数の削減・省メンテナンス化を実現し、異常予兆の早期検出など高度な診断が可能になります。デジタル化により効率・柔軟性・プロセス信頼性を向上させ、食品業界における現場の課題解決と安定稼働に貢献します。 |
焙煎の味わいを高める自動化技術
IO-Link による設置・診断・メンテナンスのスマート化
PROBAT SEは、ドイツのライン川流域のエメリッヒ・アム・ラインにある、コーヒー焙煎機の世界トップメーカーです。世界で消費されるコーヒーの約3分の2が、同社製の機械を用いて焙煎されるとも言われています。
Bauermeister Zerkleinerungstechnik GmbHは、ハンブルク近郊にある食品原材料の粉砕・分級機械の開発と製造を行う子会社で、135年以上の歴史があります。Bauermeisterは、イノベーションと品質を追求するトップメーカーとして、信頼性と精度を備え世界中で高く評価されるコーヒー豆粉砕機を提供しています。現在BauermeisterはPROBATグループの一員として、長年の経験と継続的な技術開発でコーヒー業界に欠かせない存在となっています。同社の粉砕技術を取り入れたPROBATブランドのコーヒー豆粉砕機は、革新的な強みを発揮しています。
時代の変化にIndustry 4.0の自動化技術で対応
これまでBauermeisterは、従来のセンサ技術により粉砕機の高度自動化を行っていました。各センサとPLCモジュールをそれぞれ接続して信号を伝送する構成のため、診断や機器交換が複雑なことが課題となっていました。
Bauermeisterは、時代の変化にIndustry 4.0の自動化技術で対応でき、高い利便性と操作性を提供するソリューションを探していました。粉砕機の品質や信頼性を失わずに、ネットワーク化要求の高まりに応え従来技術を最新化することは、容易ではありませんでした。Industry 4.0では、高い効率以外にもデータにより制御を行い、再現性が高くメンテナンスが容易なユーザビリティが求められます。
ifmのIO-Link技術
Bauermeisterは、自動化分野を専門とするifmの技術者と緊密に連携し、IO-Link技術をベースとする新しい自動化コンセプトの開発に取り組みました。IO-Linkマスタモジュールと幅広いIO-Linkセンサを採用し、従来の大量の配線を大幅に削減しました。各センサを個別に接続する方式に替わり、すべてのセンサを1本のバスケーブルでコントローラに接続できます。
IO-Linkは、メーカーに依存しない国際的なオープン通信規格で、センサ・アクチュエータ・コントローラ間をシームレスに接続するデジタル通信を実現します。従来のバイナリインターフェースを進化させ、プロセスデータの他に詳細な診断情報やパラメータ情報を伝送できます。これにより、粉砕の状態が「見える化」されます。さらに、センサとアクチュエータをコントローラから一括設定することも可能です。新しいセンサに交換する場合、接続するだけで古いセンサの設定を自動的に読み取りコピーするため、立ち上げ作業が大幅に低減されます。完全デジタル通信でデータが失われず、プロセス信頼性と測定精度が向上します。IO-Link技術は既存システムにもシームレスに統合でき、柔軟性と拡張性を高めます。
「IO-Linkを導入したことで複数のセンサをIO-Linkモジュールへ直接接続でき、端子式接続のような設置時のミスがありません」と、Bauermeisterの電気エンジニアリングチームリーダーのDetlef Krüger氏は言います。「プラグ式接続で各モジュールを誰でも簡単に交換でき、電気技術者に頼る必要がなくなりました」機器交換が簡単にできることにより、メンテナンスと稼働の大幅なコスト節約と、稼働率向上が実現します。
写真1:ifmのIO-Linkコンバータを使ってセンサのアナログ信号を変換し、IO-Linkモジュールに一括収集します。
写真2:センサ信号をIO-Linkマスタに集約し、PROFINET通信でコントローラに一括送信します。
写真3:時代の変化に対応:2段粉砕機のステンレス自動ローラーをデジタル制御します。
さらに、IO-Linkにより、各センサを個別に総合診断できます。異常予兆を早期に検出して発生個所にすぐ対処できるため、ダウンタイムを最小限に抑え生産性が長期的に向上します。
3段粉砕で毎時1トンのコーヒー豆の粉砕が可能。
立上げが早く省メンテナンス、柔軟性を向上
IO-Linkの導入は、Bauermeisterに大きな成果をもたらしました。設置時の配線ミスが完全に排除され、20〜25%の工数削減を実現しました。
IO-Linkは、ハードウェアの既存配線を変更せずに新機能を簡単に追加できます。複数のセンサやアクチュエータを、IO-Link モジュールの1点の空いたポートに接続し、ソフトウェアを使って調整を実行できます。
「お客さまそれぞれの要望に合わせて、柔軟に対応できる点も大きなメリットです」と、Detlef Krüger氏は強調します。「例えば、振動監視を希望するお客さまもいます。その場合、適合するモジュールを後付けするだけで振動監視機能を追加できます」このように、Bauermeisterは顧客指向のアプローチを企業理念として、常にユーザーのニーズに合わせ最高の基準を満たす革新的なソリューション開発を行っています。
IO-Linkの技術メリットは、機能の向上だけではありません。正確なデータを収集・分析しデータに基づいて管理することが可能になり、長期的なプロセス効率化を実現します。リアルタイムの生産データにアクセスして機械を最適な状態に調整でき、要求の変化にも柔軟に対応できます。
対等なパートナーシップ
デジタル技術による焙煎機の最新化を成功させた大きな要因は、Bauermeisterとifmの緊密な信頼関係による協業でした。
定期的にワークショップやトレーニングを開催し、活発に意見交換を行うことで両社にメリットがもたらされました。例えば、ifmでは、現場からの貴重なフィードバックを製品開発に反映し、品質向上と継続的な改善に役立てることができます。このパートナーシップは、企業間の緊密な連携が今日の産業ニーズに応える革新的なソリューションの創出につながることを証明しています。
写真4:粉砕機から袋に排出されるコーヒー粉
写真5:焙煎が完了したコーヒー豆
「ifmとの協業はすべてが良好で、特に営業チームと素晴らしい連携ができました」と、Detlef Krüger氏は言います。「開発担当者とも新しいセンサの有効活用による収益性向上などの検討を行い、建設的な議論を重ねました。推薦パートナーとして、ifmを本当に認めています」
共通のゴールを目指して、信頼に基づき互いを尊重するパートナーシップの重要性が、この高い評価に表われています。これは、産業の将来を形づくる技術開発の好事例となります。
2段粉砕機の内部。