Banke - 公共車両のEVコンバート
都市交通のグリーン化
公共車両の電動化によるゼロエミッションの促進
大都市の慢性的な交通渋滞は、深刻な大気汚染の大きな原因となっています。エンジン車が排出する窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)は、環境に悪影響を及ぼすだけでなく公衆衛生にも重大なリスクをもたらします。電気自動車は、都市の空気質の改善に向けた有効な解決策です。個人や家庭用の乗用車に加え、商用車にも電動化による都市のグリーン化を目指す持続可能な取り組みが広がっています。
デンマークのBanke ApSは、公共車両の電動パワートレイン(ePTO)の架装・サービスなどを専門とする会社です。一般的なトラックなどの車両をベースにEV化改造を行い、従来のエンジンと駆動系を最新のバッテリーと制御機器を搭載した小型で高出力なePTOに置き換え、高いエネルギー効率と優れた信頼性を実現します。自動化を得意とするifmは、この先進的なプロジェクトの重要なパートナーとして耐久性に優れたコントローラやディスプレイなどの製品を提供しています。両社の協業は、革新的な技術により都市モビリティを変革できることを示す事例となっています。
写真1:街中を走行するEV観光バス。
写真2:Banke ApSによって電動化されるディーゼルバス。
大型公共車両電動化の課題
「大型公共車両の電動化は、モビリティ分野全体のCO2の大幅排出削減を実現する重要なステップです」と、Banke ApS社長のRasmus Banke氏は説明します。特に都市部では、電動化の大きな余地があると見られています。「ヨーロッパ各地では、都市交通の事業者が公共交通の電動化を進めたいと考えており、その需要は大きいと思われます。これはバスだけでなく、ごみ収集車やクレーンを搭載したトラックなどにも広がっています」
しかし、公共車両のEVコンバートには大型車独自の課題があります。パワーエレクトロニクスやバッテリー管理、充電システムなどの領域で高度な技術を持つ企業間の連携が不可欠で、革新的なソリューションが求められます。ここでBankeとifmは強固なパートナーシップを発揮し、効率と信頼性の高いEVの普及を実現しています。
写真1:EVとエンジン車の駆動装置。
写真2:車両に搭載されたバッテリー管理システムで、充電電流と走行電流を制御。
観光バス電動化プロジェクトでの協業
Bankeは現在、ボン・ケルン・デュッセルドルフなどのライン川沿岸の都市を運行する2階建て観光バスをEVコンバートするプロジェクトを進めています。EVコンバートによるゼロエミッションの観光バスは、要望が拡大する都市環境課題の解決につながる成功事例となっています。このプロジェクトでは、EV仕様に合わせてカスタマイズされたifmの幅広い製品が採用されています。
例えば、ifmの車載コントローラCR701Sは、安全認証取得の安全機能と標準機能の独立した2つのPLC機能を搭載し、エネルギー管理と車両操作の多彩な制御タスクを実行してスムーズな運転を可能にし、安定した運行を支えます。また高性能ミニコントローラCR0403は、分散型IOモジュールと通信し充電とモーター駆動の両方の電流を制御するバッテリー管理システムの重要機能を担います。このシステムは、EVのバッテリー容量の最適化と寿命の最大化に寄与し、効率と信頼性に関わる重要な機能があります。
これ以外にも、ifmは特殊なEV車の要求に適合する最適なソリューションを数多く提供しています。バッテリー温度や充電状態を監視するセンサや、充電インフラと車両技術の統合を容易にするコントローラなども採用されています。これらの技術は、公共車両の電動化において重要な役割を果たし、クリーンで持続可能なグリーン・モビリティの実現に貢献しています。
写真1:エネルギー管理と車両の機器類の制御を担う通信コントローラCR710S。
写真2:バッテリー管理システムで通信し、充電・駆動電流を制御する分散型IOモジュールのifm車載コントローラCR0403。
写真3:EV駆動系の主要パラメータを表示するHMIディスプレイCR1203。
ローカルからグローバルに広がるEVシフトの潮流
「EV分野は世界各国で急速に拡大しており、特に中国・ヨーロッパ・アメリカでは著しい成長が見られます」と、Rasmus Banke氏はこのように述べます。 バス・ごみ収集車などの公共車両の電動化は、都市部の大気汚染の解消とCO2排出削減に向けた重要なステップです。
Bankeとifmの協業は、技術革新だけに留まりません。社会の前進に向け、都市生活の質向上に最先端技術で貢献する協業体制を構築しています。ドイツ国内の観光バスのEVコンバートの事例は、都市部におけるEV普及がすでに実現可能であることを示しています。
結論
Bankeとifmは、高出力ePTO、スマートバッテリー管理システムと堅牢な自動化製品を組み合わせることで相乗効果を創出し、持続可能な都市のグリーン化を実現しています。